ツールド沖縄

ほな書こか。
昨年は、全てがわからん状態で、知合いにいろいろ教えてもらいながら初参加した。今年は朝飯の食べ方や、糞のタイミングと量まで綿密な計算通り、事は運んだ。アップになると思って、自走でスタート地点まで移動した。でも、ここで結構力を使った印象がある。移動距離にして20km前後だけど、後半6km(?)近く登っての移動は、流石に堪えたかもしれん。主催者が指定した時間通りに到着したのに、受付の影も形もそこには無い。大会運営を完璧にしろとは言わんけど、今年で14回目やろ?どうかよろしくお願いしますよ。

ここからは、KONAさんおっしゃるところの「カオス」が始まる。前日、市民120kmエントリーリストを見て仰天した。その数300人。募集サイトには200人締切りと書いてあったけど、これは異常な事態やね。鈴鹿のホームストレートに300人並ぶんやないぞ、沖縄の静かなほっそい山の中の道路に300人!しかも平地スタートじゃない「登り」スタートで。断り切れん事情でもあったのか?もしくは参加者がゴネまくったんか?レースとは違う、別の面で緊張してくるやんか。

国際200kmの連中が、われわれがスタート待機する横を、颯爽と駆け抜けていった。去年もおもたけど、取材ヘリの爆音もありというシチュエーションで、嫌が上にも盛り上がる。彼らの男気をシカと見届けて、自分達もスタート位置に付いた。突然前方で役員が叫びだす。「市民200kmが上がってくる!進路あけろぉぉぉ!」。一瞬耳を疑ったわ。最初は「へぇ〜、今年の200kmのレベルって高いんやなぁ」と思ったが、5秒後には「関心してる場合ちゃう!偉いこっちゃこれは!」となる。このレースの脚きり規定って、実は自分の中であまり正確に理解していなかったのだけど、”各クラスの先頭15位の人から○○分で失格”ではなくて”市民200kmの先頭15位の人から○○分”だったわけ。つまり走り出す前から既に脚きりが迫っていた、この現実。回りからは”はよスタートさせんかいボケッ!””いてもうたんどワリャ!””○○○(関西三文字)しばくぞあほんだらぁ!”と、およそヤンバルの森に似つかわしくない日本語が飛び交う修羅場と化す。

そんな状況中、選手たちは必死で市民200kmを通過させるべく、懸命に道路上にコースを作りましたよ。もう、隣同士抱合わんばかりにひっついて。お陰で、自転車に跨れない選手多数続出!いったいどうなってしまうんや!?と思うまもなく今度は「市民80kmも上がってくるぅ!道開けて!!!」の声。もうなんか訳わからんまま、横の道路を80km、200kmの選手が次々に通過していく有様を、呆然と見送る私。混乱の中ピストルが鳴り、120kmの旅が始まった。

jaja51さんのケツを借りて、序盤を慎重にクリア。その前にはチームメイトの”おっさんレーサー氏”もおるので心強い。まだ先頭が十分見える位置だからよかったけど、後には200人近く続いているのかと思うと、ゾッとするな。去年は序盤の高速下りで、ガードレールの外に飛んでいったやつもおるし。ブログで散々書きまくった「奥の登り」が近づくにつれて、心臓がドキドキしてきたわ。足と呼吸を振り返ると、苦しくは無いけど楽じゃないという状況。背中から小ぶりのチョコケーキを一個取り出し、口に入れて準備完了。jaja51さんの背後にピタリと張り付き、同じタイミングでギアとペダリングをあわせて登った。苦しいが、ここが我慢。ここを我慢して集団で越えるべきか、ここは集団から千切れてもセーブして、後半に備えるかの二択だが、迷わず前者を選んだ。確かに間違いではなかったけど、この後大変な事になろうとは、、、。