チャンピョン宴会

"アトランタシドニー五輪選手村でコンドーム無料配布を満喫した男”から、「ビールぐびぐびしに行きましょう」と誘われた。この店は、誕生日の週内に利用すると、地ビールのピッチャーが一杯無料になる。この男の誕生日は8月15日なんでまさにドンピシャだった訳やね。もう一人の参加者は”8×年(?)の全日本選手権ロードの覇者だった男さん”。もともとはコンドーム満喫男と同じレーシングチームだったけど、今は大阪府下の南部で一般車のお店をやっておられるそうです。この人の誕生日も8月15日。で合計2杯のピッチャーが無料。この無料サービスに目をつけた今回の幹事(首謀者)は、なんとあの”500キロメートル男さん”。京都在住の”元全日本ロードTTチャンプ(通称熱い男)”も参加表明してたけど、食いすぎによる体調不良で欠席。ホビーレーサ・ペーペー代表の自分には肩身の狭い宴になると予想したので、ナカガワのOGT選手を無理やり連れ込んだ。あと、近隣のクラブチームの方が一人(BS佐野選手の出身チームの方)。
断片的に覚えてる話の内容を書いてみる。
500キロメートル男さんが、実は中学生の時に既に「200キロメートル少年」だった驚愕の事実が明らかになった。そして普段の練習は春夏秋冬すべて「軍手」であること。なぜ軍手なのか?の問いかけに対する、回答は次ぎの通り。
「軍手はそもそも作業用である」→「自転車のハンドル操作、変速操作はもともと作業である」→「作業に適する手袋は軍手である」→「軍手こそ最高の自転車ウェアである」。
怪我の予防以外にも手袋(軍手)を欠かさない訳を話してくれた。出身地である北海道の寒さは厳しく、200キロメートル少年だったころ、素手で走り回ったらひどい霜焼けになり、完治に半年以上を要したということや。恐ろしいな、北の大地は。
今も昔も”ツーリスト”な500キロメートル男さん。先日の全日本選手権は惜しくも落車リタイヤとなったけど、行く前から気乗りしなかったんやって。つまり数キロの周回コースをぐるぐる走るのが苦痛やったらしい。レベルは違うけど、これは同意やな。普段の練習コースも絶対往復コースを取らない。意地でも同じ道を使わないという強固な意志と脚力があってこそ。「どうせなら一周200kmの周回でレースしてほしい」と語っておられた。

次に”8×年(?)チャンプ男さん”。昨今の「通勤専門誌」に成り下がったファンライド誌や、男性誌の棚においてもおかしくないバイシクルクラブ誌以前に「自転車競技マガジン」という硬派な雑誌があった。その硬派な紙面を熱い走りで当時、この方々が飾っておられた。自宅トイレの棚にズラリと並べた「競技マガジン」。どんなにしつこい便秘の時でも”競マガ”を読むと、ウソのようにお通じがよくなったもんや。その紙面でしか見たことのない人が、目の前で、生ビールをぐびぐび飲んでおられる!トイレで俺の便秘を救ってくれた恩人が、目の前で焼き鳥をほおばっておられる!ほんまに感動した。平日しか休みがないので、金曜とかヒマな人は是非吉野方面に練すると会えるそうです。(関係無いけど、最近の便秘薬は、U村の手書き広告をじっくり読むことや。)

最後は”シドニー男”。いまさらこの人に「どうやったら速くなれますか?」と聞くものヤボやな。それに「○○というパーツはええんか?」というのも愚問。この人、パーツに全く興味が無い。プロになる前はそこそこ自転車マニアやった筈なんやけど、年々機材への興味が目減りしてると本人も認める。自分より、雑誌読者の方が新製品情報のキャッチが早いと驚いてる始末やし。でも近い将来、シドニー男が考案した斬新なパーツが、輪界を席巻する日が来るかもしれんね。しかも、レーシングパーツじゃなくて「さすべー」とかだったら嬉しい。シドニー男さんの人柄そのまま、萌える製品に期待が膨らむわ。
一個だけ自転車に関する話が出た。シドニー男さんは自他共に認める「前乗り」。そして左右のクリート位置が激しく異なっているという。最近のメディアは”後乗り至上主義”だけど、すべてがこれに当てはめるべきじゃないかもという話。ある種特異なフォームだけど、ヨーロッパで大活躍した市川プロ。シドニー男の考察によると、あの「凄く短い突き出しのステム・アップライトな上半身」は、手足の短い日本人からパワーを引き出すのに、凄く有効だったという。「全ての選手が前傾を遠く、低く、後乗り、腰踏みすれば速くなるというのは当てはまらんと思います」と、ポテトフライをほおばりながら喋ってた。但し、「市川プロのフトモモの”縦方向のボリュームには圧倒された”」というのを追加しとく。

結構飲んで食った。来月は自分の誕生日を含め、あと数人9月生まれをかき集めて、ピッチャーのただ飲みをやりたい。もうちょっとペーペー率を上げてな。