霞町物語

DSCN0495実家で週末過ごしたけど、外は殆ど暴風雪だったため引きこもったよ。以前TVで「鉄道員」を見てちょっと泣いたので、自宅にあった「霞町物語(浅田次郎さん)」を読みました。本を手に取ったとき、へぇ、このおっさん(浅田さん)って大阪生まれなんやと早合点しました。東京にも霞町ってあったのやね。本人の”自伝”と帯に書いてあってワクワクしたのだけど、どうも共感できん。昔の六本木あたりに生きた浅田さんは、タバコをふかして、毎夜スカGやホンダのNコロを乗り回し、当時の深夜クラブに入り浸り、ナンパを繰り返しているにもかかわらず、慶応や早稲田に進学する高校生だったみたい。

「自分の時代とオーバーラップして、非常に懐かしく感動した!」という推奨文を見たけど、そんなヤツほんまにおるんか?おったとしたら、そんな優雅な高校生活送っとったボンボンの小説を読み進むうちに、なんか醒めてきたわ。

自分の生で知っている大阪の霞町はこんな所。お洒落なクラブも無いし、スカGに乗った慶大生もおらんし、美人の女学生なんか匂いも無い。今でも、ホームレス、ヤクザ、ポン引き、ヒモ、オカマ、売血し過ぎてフラフラ歩くジジィ、変な薬を立ち売りしてるチンピラなんかで、違う意味での「異様な活気」を醸し出してるぞ。以前ファンライド誌のポタリング取材で、この街のど真ん中を突っ切ったったことがある。編集部の人言葉失ってたわ。流石に記事には出来なかったみたいやけどね。